軽井沢にある国の重要文化財、旧三笠ホテル。
日本人による設計・施工の純西洋式の木造2階建てのホテル。1905年(明治38年)に竣工し、多くの文化人・財界人が宿泊した。
建築物としての側面と、様々な文化人・財界人が宿泊したという文化的な面の両面から軽井沢らしさを感じる。
旧三笠ホテルとは
旧三笠ホテルは1905年(明治38年)に竣工し、翌1906年(明治39年)5月に開業されました。
当時の最先端な設備、西洋式の建物は当初外国人の利用者を多く集めましたが、次第に大隈重信や渋沢栄一などの政財界人が数多く滞在するようになりました。
現在は軽井沢町に贈与されています。
日本人により作られた純西洋式木造ホテルという点が評価され1983年(昭和55年)に国の重要文化財に指定されました。1983年(昭和58年)に内部も一般公開されています。
デザイン的にも手の込んだ建物になっており、特に軒を支える湾曲したブラケット(腕木)、カーテンボックスの装飾、幾何学模様のガラス窓とその窓枠は特徴的です。
ガラス窓のガラスは当初のものが今に残されています。
内部の見学
軽井沢駅から車で10分ほどの距離、バスでも訪れることができる、木々に囲まれた静かな場所にあります。
車で行く場合は、無料の駐車場が旧三笠ホテルから200mほど北側に行ったところにあります。
敷地の入り口にある窓口でチケットを購入し敷地内に。
窓枠のデザインが印象的な外観がまず目に入ります。
軒を支えるブラケットが湾曲しています。
こういったデザインからこだわりを感じます。
建物内部は土足厳禁です。
入り口にあるスリッパに履き替え、靴は用意されているビニール袋にいれ持ち運びます。
当時の資料や説明などを読みつつ先に進むと当時のロビーにたどり着きます。
シャンデリアもあります。
特徴的なカーテンボックス。装飾も細かいです。
松と鶴に3つの笠、さらに紐でMとHの隠し文字があります。
客室も見ることが出来ます。
外から見えてしまうのじゃないかと心配させるトイレは当時から水洗式でした。
また、トイレのタイルは英国から取り寄せたもの。
階段の手摺ですも素敵な装飾です。
幽霊が出る?
1階の資料室に気になる説明があります。
古い洋館にはつきもののちょっとした怖いお話がここ三笠ホテルにもあります。真夏でも軽井沢は涼しく、浅間山の影響もあり昼間でも暗くなります。霧が舞い、来館者が一瞬とぎれ、貴方とお友達のみになった時、その場所が2階の1・2号室でしたら感覚を研ぎ澄ませてみてください。スキップしている女の子や有島武郎氏・渋沢栄一氏に出会えるかもしれません。
怖いような、少しワクワクするようなこの説明。
実際に見た人がいるということなのでしょうか。
入館料金・割引について
入館料は以下の通りです。
大人 | 400円(団体300円) |
子ども | 200円(団体150円) |
乳幼児 | 無料 |
※団体は20名以上
※身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳を保持する方とその介添者(1名)は手帳提示で無料
文化施設6館共通券を利用すれば割引に
軽井沢にある文化施設6館をまわるなら文化施設6館共通券がお得です。6施設のチケットがセットになっている共通券です。
対象となる施設を2つ以上訪れるようならこちらを利用することをお勧めします。
対象施設は以下の6館です。
- 旧三笠ホテル
- 歴史民俗資料館
- 市村記念館
- 追分宿郷土館
- 堀辰雄文学記念館
- (旧)軽井沢駅舎記念館
11/16~3/31は歴史民俗資料館・市村記念館が休館となります。
料金は以下の通りです。
大人 | 600円(500円) |
小中学生 | 300円(250円) |
有効期間 | 購入日から1ヶ月 |
11/16~3/31は2施設が休館のため()内の金額となります。
各施設で購入することが出来ます。
旧三笠ホテルの概要
- 名称:旧三笠ホテル
- 住所:長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢1339-342
- アクセス:
- 車の場合|碓氷軽井沢ICから約30分、軽井沢駅から県道133号を北へ10分
- バスの場合|軽井沢駅からバス約10分 - 駐車場:無料駐車場あり
- 開館時間:9:00〜17:00
- 休館日:年末年始
- 連絡先:0267-42-7072
- 関連サイト:重要文化財・旧三笠ホテル|長野県軽井沢町公式ホームページ
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